Blu-ray コピーの選び方

HandBrakeの自動クロップ:黒帯を除くか、画面全体を残すか

HandBrakeの自動クロップで黒帯や画面端が切れるとき、NoneとCustom 0の違い、Previewで見る場所、出力サイズの読み方を整理します。

画面を欠けさせたくないなら、最初の比較用エンコードではクロップを「None」にします。黒帯を確実に除けると判断できた素材だけAutoまたはCustomを使い、暗い場面、画角が変わる場面、画面端の文字をPreviewで見直します。 自動クロップが黒帯だけを正しく除く場合もあるため、数値が入っているだけで誤りとは限りません。

この手順は、自作映像や、所有・許諾済みの読み取り可能なバックアップから再生用コピーを作る場合を想定しています。暗号化解除やディスクの読み取り方法は扱いません。元ファイルは残し、確認用の出力を別ファイルとして作ってください。HandBrakeは映像を常に再エンコードし、映像の無変換コピーは行いません。

まず「黒帯がどこにあるか」を切り分ける

黒い余白に見えても、原因によって操作が変わります。

見えているもの 先にすること クロップの判断
ソース映像の中に記録された黒帯 複数の時点をPreviewで確認 本編を切らない範囲ならAutoまたはCustomを検討
映像は全面だがプレーヤーに余白が出る プレーヤーの表示・フィット設定を確認 HandBrakeのクロップで解決しようとしない
出力寸法が1080より小さい クロップ値とDimensionsの制限を別々に確認 「小さい=誤クロップ」と即断しない

プレーヤー側の黒帯を消すために幅や高さを無理に引き伸ばすと、人物や円が変形します。表示先と映像の縦横比が違えば、余白は正しい表示結果になり得ます。Blu-rayからMP4にする際のコンテナと再生先の決め方も、クロップとは別に整理してください。

画面全体を残すならNoneを基準にする

HandBrakeのResizing Video資料では、既定で黒帯の検出と除去を試みると説明されています。Autoは推定であり、常に正しいとは限りません。設定を確認する際は、暗い場面だけで判断せず、構図や明るさの異なる複数の場面を見比べてください。素材全体に適するかを確認するためのチェックです。

異なる画角が混在する映画、上下に字幕やテロップが焼き込まれた映像、端に日付やカメラ表示がある家庭動画では、全画面を残す選択が安全です。GUIではCroppingをNoneにします。Customを使う場合、上・下・左・右をすべて0にすれば、意図的な裁断は行われません。

ただし、Noneまたは四辺0が止めるのはクロップだけです。Resolution Limit、幅、高さ、アナモフィックや表示比率などの設定が別に働けば、出力の保存寸法や表示寸法は変わります。無損失にもなりません。品質と容量の判断はHandBrakeの固定品質と平均ビットレートで別に行います。

Presetを選んだ後に、タイトルと寸法を確認する

設定の順序を固定すると、見落としが減ります。

  1. 正しいタイトルを選び、目的に合うPresetを先に選ぶ。
  2. DimensionsでCroppingのモードと上・下・左・右の数値を見る。
  3. 画面を一切欠けさせたくない場合はNone、明確に除く部分がある場合だけAutoまたはCustomを使う。
  4. タイトルやPresetを切り替えたら、クロップと出力寸法をもう一度確認する。
  5. キューに追加する直前にも、選択中のタイトルと設定を見直す。

CLIを使う場合、現行リファレンスには --crop-mode none と --crop 0:0:0:0 があります。後者の順序は上:下:左:右です。これらはオプションの断片で、実行可能な完全コマンドではありません。インストール済みバージョンの --help で構文と利用可能な値を確認し、入力・出力・Presetなど必要な指定と組み合わせてください。GUIの名称はOSやバージョンで少し異なる場合があります。

Previewは一か所では足りない

HandBrakeのPreviewは、開始位置と長さを選んで短い試写を作れます。ただし、一つの短い区間がタイトル全体を代表するとは限りません。少なくとも次の場面を確認します。

焼き込み文字は映像の一部なので、クロップで切れれば戻せません。一方、選択可能な字幕トラックは映像の画素とは別です。音声・字幕トラックを残す選択を確認し、字幕の言語、強制字幕、位置、再生先での表示を別途テストしてください。

1920×1080が1920×800になる計算例

方形ピクセルの1920×1080映像で、上を140ピクセル、下を140ピクセルだけ裁り、左右は0とします。さらに縮小・拡大や余白追加を一切行わない仮定なら、保存寸法は次の計算になります。

1080 - 140 - 140 = 800、したがって 1920 × 800

これはクロップ値の読み方を示す幾何学例であり、CopyBlurayが行ったエンコード試験ではありません。DVDなどでピクセル比や表示寸法が別に定義される素材へ、そのまま一般化しないでください。また、この数値を別の作品へコピーするのも危険です。黒帯の幅は作品、タイトル、マスターによって異なります。

画面端は残っているのに横長・縦長に見える場合は、クロップを変える前に表示比率とピクセル比の切り分けを確認してください。

完成ファイルでも端と寸法を受け入れる

短いPreviewが問題なくても、完成後に冒頭・中盤・終盤を確認します。プレーヤーで全画面表示とウィンドウ表示を比べ、人物が横に伸びていないか、画面端の文字が残っているか、独立字幕トラックが表示されるかを見ます。必要なら全編デコード検査も行い、ハッシュ・デコード・復元によるバックアップ確認へつなげます。

本稿は2026年10月30日にHandBrakeの公開資料とCLIリファレンスを確認して作成しました。公開のResizingページは資料内でdraftと表示されているため、選択肢名は現行CLIとも照合しています。実エンコード、物理ディスク、光学ドライブ、テレビ、各種プレーヤーでの互換性や自動判定精度は測定していません。長時間の一括処理へ進む前に、代表的な場面を含む一つのタイトルで設定を受け入れてください。